仙台猿員

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春を哀する人

4月ですね。

春は恋の季節なんてよく言われるものですが、皆々様方はいかがでしょう。恋、いわばエゴとエゴのシーソーゲームしていますか。スタンダール曰く"恋が始まるには、ほんの少しの希望があれば十分です"とのことですが、僕には絶望しかありませんでした。

そうですねー、昨年の11月頃、仲の良い同級生(♀)から女性を紹介されまして、年末までに2回ほど会って食事をしました。ただ、今年に入ってからは1度も会っていませんし、おそらくもう会うこともないでしょう。何故かと問われますと、顔が絶望的に好みではなかったからです。はい。

いや、性格はとても良かったんですよ。

明るく朗らかで謙虚、さらに話上手で気配りもできるときました。その辺りは相手方が接客業に従事している影響もあるのかもしれませんが、性格に関していえば文句なしにGOODでした。また、LINEや各種SNSに対する考え方やスタンスも一致していましたし、互いに飼っているペットの話題なんかでも大いに盛り上がりました。フィーリングが合っていたともいいますか、とにかくそういった部分では非常に好印象でした。ただ、ただ、顔が、FACEが、絶望的に好みではなかったという。

セクキャバという極めて特殊なロケーションではイケメン扱いされるリーちゃんですが、そこまで自分の顔面に自信を持っている方ではありませんし、ひいては異性の顔面についてとやかく注文を付けられるほどアレでもありません。34歳独身という立場的にも。でも、妥協できなかったんですよ。

性格か、顔か。

男性だけに限らず、女性であってもどちらを取るかで煩悶するセンシティブな問題ではあるかと見受けますが、僕の場合はダメでした。やはり妥協できませんでした。だから自主的に会うことをやめました。

まあ、ブスではなかったですね。あくまで僕の主観なのでアレですが、一般的に見てもそこまで悪くない方だと思います。仙台市中心部の各アーケード街で30代の独身男性100人にアンケートを取ったら、65人ぐらいは"結婚できる"と回答するのではないかとも。ええ。ブスではありません。しかし、僕にとっては絶望的に好みではなくてですね。顔。もうそれだけですし、それが全てですよ。本当に。

大体さー、流されるままに交際に発展したとしても、たとえば街中やショッピングモールとかでデートしている時なんかに自分好みの顔の女性がいたら、そんなもんがっかりするじゃないですか。打ちひしがれてしまうじゃないですか。「(どうして僕の隣にいるのはこれなんだろう…^^;)」って果てしない自己嫌悪に陥ってもしまうじゃないですか。それが結婚したら1年365日、エブリデイ一緒に生活するわけですよ。おはようからおやすみまで顔を合わせる度にがっかりする結婚生活なんてどうですか。我慢、忍耐、辛抱、妥協、譲歩、折衷、阻喪、落胆、失望――そんなマイライフは楽しいですか、そんな人生を送りたかったんですか。テレビゲームやスマホゲームのように飽きた、嫌になった、面倒になったからと気軽にやめられるものではないですからね。交際ならまだしも、結婚となってしまいますと。まあ、リセットボタンを押すタイミングやアンインストールの手順を間違えなければ多少はアレかもしれませんが、それでもやはり。ええ。

で、そういったデート時のシチュエーションや結婚生活で確実にがっかりするとわかっていたからこそ、絶対に途中でやめたくなってしまう自分の姿が容易に想像できたからこそ、これ以上は下手に会わない方が賢明だとも考えたわけですよね。2月中旬に相手方からお誘いのLINEがきましたが、多忙であることを理由に断りを入れました。ガチのマジで仕事に追われていた状況でもありましたが、最たるはそのアレでしたね。

まあ、好みの顔を挙げるとしたら吉岡里帆ですが、リーちゃんは別に100%の吉岡里帆を求めているわけではありません。50%、40%、いや30%ぐらいでいいんですよ、30%ぐらいで十分なんです。30%ぐらい吉岡里帆に似ていて、黒髪のショートヘアーかショートボブで、セレオリとドメブラと古着とアウトドアウェアが好きだったらそれでいいんです。胸の大小にはこだわりませんし、身長は低くても高くても大丈夫です。あと本人や家族親戚が新興宗教にハマっていなければ、なおベターです。

あとはそうですねー、女優の平岩紙とか声優の洲崎綾とか芸人のアンゴラ村長とかもかなり好みだったりします。スーパー三助は絶命しろ。

やっぱり顔ですよ、顔。顔。顔。性格も最重要ファクターではありますが、顔だって最低限許容できる範疇まで達していないともいけません。そして、今回は残念ながら達していなかったという話です。たとえ友人の評価はイマイチではなくとも、自分がShe so cuteと言えなければそうですよ、はい。

久方ぶりに巡ってきたチャンスを見事に棒に振った格好ではありますが、不思議と後悔だけはしていません。でもまあ、実際のところ、後悔するか後悔しないかだと思うんですよね。わりとあらゆる事物に於ける判断基準たるは。今回のケースはそれで正解でした。やはり後悔しなかった。やはり。

ただ、それが間違いであったケースも多々ありまして…。


あれは2012年の11月だったでしょうか。
僕は仕事関係の婚活イベントに招集されて、仙台の奥座敷こと秋保温泉までやってきました。

まあ、乗り気ではありませんでした。独身で彼女がいないというだけで、行きたくもないのに半ば強制的にエントリーさせられてしまったので。そりゃあ独身で彼女がいないとなればエントリーさせられるのは必然ですし、そもそも独身で彼女がいないからこそ参加資格を有しているわけでもありまして、ただ独身で彼女がいないからといってその手のイベントに積極的かと言われるとそうでもなく、そういった個人の意思が尊重されなかったことが大変不満で云々。そんなこんなで「(なにが面白くて秋保くんだりまで来なきゃねーんだよボケが^^)」と毒づいていた僕でしたが、会場で見かけた参加者と思しき女性に目を奪われました。

その女性は、女子大生にそっくりだったんですよ。

女子大生といってもデートに誘って断られた方ではなくて、過去に交際していた激安中古肉便器の方です。ええ、マジで本人かと思いました。驚くぐらい激似でした。顔も、髪型も、背丈も。どことなく憂いを帯びた雰囲気もそっくりでした。服装もそうですね、ピーコートやウール素材のショートパンツ+黒タイツ等々、わりと僕好みのカジュアル寄りときまして…。

いやはや、僕は彼女から目が離せなくなりました。

開始前に婚活イベントの全参加者が屋内施設に集められた時も、僕は彼女のことだけをずーっと目で追っていました。他にも十数名の女性参加者がいましたが、もはや存在しないにものでした。彼女はそれほどに蠱惑的だったのです。

イベント自体は男女グループになって芋煮(豚汁)を作ろう的なアレでしたが、そこでなんと彼女と同じグループになるという奇跡が起きました。

「(絶対に連絡先を交換してやる…^^)」

同じグループになれたことに欣喜雀躍しつつも、この千載一遇のチャンスを逃さぬよう断固たる決意で臨むことにしました。あとこのグループ分けで彼女の名前を知ることもできたので、以降AOKさんと表記させて頂きます。

僕らのグループは僕を含む男性3名、AOKさんを含む女性3名の計6名でした。
僕以外の男性2人は仕事関係で見知っている間柄で、AOKさん以外の女性2人は職場の同僚と学生時代から友人だったと言っていた気がします。

食材の準備中、僕からのまとわりつくような熱視線に気付いたのか、AOKさんの方から話しかけてきてくれました。そこで「リーモさんは何歳なんですか?」と訊かれて、「35歳(当時28歳)です^^」と即答してみたら信じられてしまいましてね。はい。すぐに「冗談ですよー^^」と本当の年齢を伝えて誤解はあっさり解けましたが、そういった会話の中でAOKさんが僕よりも年上であることが判明したのです。当初から僕と同じぐらいか少々下だと思っていたので、まさか30歳をオーバーしているとはアレでしたね。驚きました。でも、それはそれで10年後の女子大生的な感じで全然アリですし、むしろ年齢を聞いてAOKさんのことがもっと知りたくなりました。だから絶対に連絡先を交換してやる、と。

芋煮作りに関してはそうですねー、元飲食業という経歴を活かして僕が主導しました。料理ができる男はポイントが高いですからね。ここぞとばかりにAOKさんにアピールしましたよ。当然。まあ、芋煮というか豚汁なんて作る気になれば誰でも作れるようなものですが、そういった場面でリーダーシップやイニシアティブを発揮できるかが肝要なんですよ。

芋煮を食した後は屋内施設でのレクリエーションでしたが、ほとんどグループ毎に固まって歓談しているだけでした。そこでAOKさんがピーコートを脱いだのですが、僕はまたしても驚かされると共に釘付けになりました。インナーの鮮烈な赤いニットもさることながら、その推定でE~Fはあろうかという扇情的な胸のふくらみにはええ、ガン見でしたよ。また、時としてそれは、ただ訪れる春の花の芽の息吹に似たI want you I want you I want you――。

あとは歓談中、「夜にバスケあるんですよー^^」とか言いながらストレッチをしていました。スポーツをしている男もポイントが高いですからね。ギンギラギンにさりげなく、それでいて抜かりなくアピールするには、筋力トレーニングよりもストレッチの方が効果的だと考えまして。

で、座った姿勢で前屈するストレッチあるじゃないですか。手の指先を揃えた両足のつま先にアレするタイプのストレッチ。でも、リーちゃんそれ届かないんですよ。つま先に。硬くて。昔から。そうしたらですね、AOKさんがちょっとサディスティックに微笑みながら、「引っ張ってあげますよーw」と僕の指に触れてくれたのです。触れて、掴んで、引っ張ってくれたのです。AOKさんが、マイフィンガーを。軽いアピールぐらいのつもりが、まさかAOKさんから手助けをしてくれるなんて願ってもない展開でした。結局つま先までは届かなったのですが、初めての共同作業も互いに笑顔でこなしたことで、これは断られないだろうとアレしました。いや、むしろ彼女の方も望んでいると確信しました。連絡先の交換を。きっと。

かくして終了時間を迎えると、仙台駅に向かう女性参加者、それと二次会に向かう一部の男性参加者が主催側の用意したバスに乗り込んでいきました。僕は自宅に直帰したのですが、結果から申し上げますとAOKさんと連絡先の交換をすることはできませんでした。

否、できなかったというよりはしなかったという方が正解でしょうか。

断られたらどうしようとか、皆の前で恥ずかしいとか、チャンスやタイミングがなかったとか、とどのつまり自分に勇気が足りなかったのです。失敗することばかりを恐れて踏み出せなかったのです……。いっそ直球勝負で「AOKさん超タイプなんで連絡先交換してください!!」とか言ってみればよかったですし、それか変化球で「僕のバスケチームのメンバーと改めて合コンしませんか?^^」とか言ってみるのもありでしたよ。幾らでも理由を付けて交換できたじゃないか。顔も、声も、髪型も、肉体も、服装も、全てがタイプであった上に女子大生に激似だったというのに、どうして交換しなかったのか。どうして、どうして。


はい、だから僕は今でも後悔しているのです。
その5年後に顔が絶望的に好みではない女性を紹介されたからこそ、はい。

まあ、春ですし、こういう夢ならもう一度逢いたくもあるのですが、さすがにもう伴侶を見つけているのではないでしょうか。AOKさん。そもそも、あの時にきちんと連絡先を交換できていれば僕の伴侶になっていた可能性もありましたし、女子大生をデートに誘って断られるという忌まわしい未来も生まれなかったわけですね。ああ、つくづく後悔で一杯です。

それにしても、僕はこのままでは一生独身ではないでしょうか。

ええ、きっとそうでしょう。今回の紹介も上手くいかなかったことで益々自信が深まりました。上手くいかなかったというよりは、自分で勝手に放り投げただけですが。いやはや、女子大生にフラれて以降は本当にずっとダメです。恋愛面。これはもう定められたデスティニーなんですかね。まだ抗える内は抗ってはみますけれど、多分無理ですね。吉岡里帆とか言ってる時点でまず無理ですね。もはや諦観の境地。もう永遠に訪れることはないでしょう。春。淡き光立つ俄雨、いとし面影の沈丁花…。

だからこう、身の振り方だけはしっかり決めておきたい所存です。

サイドウォークしながら目黒川に飛び込むか、新小岩駅のホームからNEX相手に突撃するか、クリスロードペデストリアンデッキ焼身自殺するか、はてさて。でもそうですねー、全ての元凶である激安中古肉便器の女子大生を殺害してからですね。自死する前にとりあえず。遺体はブラックダリアみたいにしてやるからな。震えて眠れ。